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「毛抜」歌舞伎 [歌舞伎]


国立劇場 六月歌舞伎鑑賞教室「毛抜」
  http://www.ntj.jac.go.jp/
 

第一部 解説 歌舞伎のみかた 亀三郎

坂東亀三郎さんは音羽屋の御曹司、お父さんは彦三郎さん。
S51年生まれの若手です。さわやかな容姿とよく通る声。
忍術使いの印を結んでドロドロの拍子に載せてスッポンから登場。
定式幕、舞台、小道具、大道具、後見さんの説明などなど
所々笑いをとったりして楽しい解説ぶり。

 
第二部 歌舞伎十八番の内 毛抜 けぬき
         本名題:雷神不動北山桜
中村 信二郎:粂寺弾正
市村 萬次郎:腰元巻絹
坂東 亀三郎:秦民部
坂東 巳之助:錦の前
澤村 鐵之助:局若菜
松本 幸右衛門:小野春道
大谷 桂三:小野春風
市川 高麗蔵:秦秀太郎
坂東 彦三郎:八剣玄蕃

「毛抜」は歌舞伎十八番の一つで荒事の一種ですが、
荒々しいだけではなく、奇想天外でとっても楽しいお芝居です。
さる大名家の姫君が、長い髪の毛が生き物のように逆立つという奇病にかかる。
そこへ、姫の婚約者の使者粂寺弾が登場して、あれこれ推理するのだが、
大きな毛抜や小柄も突然おどりだすのをみて、姫の奇病の原因を磁石だとすばやく見抜き、
お家騒動を企む悪者を鮮やかに倒し解決してしまいます。
主人公の弾正が美少年や腰元にちょっかいを出して振られたり、
観客に愛想をふりまいたりと、茶目っ気のある三枚目。

本筋じゃないのですが、見所のひとつ台詞「びびびびび」
主人公中村 信二郎"粂寺弾正"が、別室で休憩をとっていると、
市川 高麗蔵"秦秀太郎"がタバコを持ってきます。
そこで"弾正"はこの若衆に衆道(ホモです)をしかけようとして拒絶され、
次には市村 萬次郎"巻絹(まきぎぬ)"という名前の腰元が茶を運んできます。
今度は「そこもとのお茶一服食べたい」といって、この腰元に迫るのです。  
この巻絹という腰元、ぴしっと弾正を撥ね付けてそこでこの台詞「びびびびび」。
要するに、愛想づかし、断固拒絶の表現のようです。
この時の表情がまたいい「なにすんのよ!フン!」って感じがよく出てました。

もうひとつ、親子競演!です。
敵役八剣玄藩は彦三郎(父)、当たり前ですが見事な出来で、芝居を引き締めていました。
貫禄ある敵役。対する忠臣秦民部は亀三郎さん(息子)。
まだお若いのにいいお声を響かせ、素晴らしい台詞回し。もちろん噛んだりしません。
隅々にまで神経を行き届かせたお芝居で、実年齢より上の役を見事に演じきっていました。

一場だけでしたし筋のわかりやすい「毛抜」でしたから
イヤホンガイドは利用しませんでしたが次回は借りてみたいですね。


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コメント 2

おはようございます~。
いいな~、歌舞伎。行ってみたいんですよね!
「びびびびび」いいですね(笑)。
うちでも使ってみようかな。
「お茶」「びびびびび!」なんつって。
by (2005-06-22 07:24) 

Ren

「びびびびび」いいでしょ(笑)
コアなファンじゃないから歌舞伎は全幕観ると長くてあきるかも・・・
歌舞伎座でも幕観の方がいいですね。
国立劇場の歌舞伎鑑賞教室は入門編にはいいですよ~。
7月は義経千本桜、宙乗りもあるらしいよ。
午前の部は11時からやるので早い時間に帰れるよ~。
by Ren (2005-06-23 07:03) 

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