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秀山祭九月大歌舞伎昼の部/歌舞伎座 [歌舞伎]

秀山祭九月大歌舞伎昼の部   歌舞伎座
公演日程平成18年9月2日(土)初日~26日(火)千穐楽
一、 菅原伝授手習鑑 車引
ニ、 双蝶々曲輪日記 引窓
三、 六歌仙容彩  業平小町  文屋
四、 菅原伝授手習鑑 寺子屋
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9/15(金)昼の部  
舞台写真が発売になっていた。夜の部の「鬼揃紅葉狩」の鬼姿にかなり惹かれたのだが
収集癖があるので舞台写真まで集め始めてしまったら、と手をださないことにする。


<ネタバレあります>

一、 菅原伝授手習鑑  車引
紅白の梅の花咲き乱れる吉田神社近く。白と紫の大きな格子柄の着物に大きな天蓋を被った梅王
丸(松緑さん)と桜丸(亀治郎さん)登場。隈取が楽しみ早く笠を取ってくれないかとワクワクします。
松緑さんの声が好きなのでこうした登場でたくさん語りがあると嬉しいです。亀次郎さんは親王に
お使えなので柔らかな物腰。そこへ憎き時平のお通りがあるというので二人はこれはよい機会と
車を襲撃、杉丸(種太郎さん)が赤顔でかわいい。線が細く、一歩足を前に草履を脱ぐのも
なんだかもどかしい。がんばれ。梅王、松王と従者の立ち回りも決まって、これぞザ・歌舞伎!
そこへ松王丸(染五郎さん)登場。今度は、三つ子の戦いになります。染五郎さんの口跡が父の
幸四郎さんにそっくりでびっくり。もちろん今までも似てるなと思うことは度々ありましたが今日の
この車引の松王丸の声は「幸四郎さん?」と思うくらいでした。「寺子屋」で幸四郎さんが松王丸
のお役なのでぴったりということでしょうか。
壊れた牛車の中から藤原時平公(段四郎さん)がどど~ん!と登場。こういう悪役の隈取顔って
大好きです☆その迫力に梅王丸、桜王丸も動けなくなってしまいます。松王丸の忠義に免じて
二人は助けられ、兄弟の仲には遺恨が残ることになります。歌舞伎らしい綺麗な場面でした。

梅王丸 松緑
松王丸 染五郎
杉王丸 種太郎
金棒引藤内 錦吾
桜丸 亀治郎
藤原時平公 段四郎

ニ、 双蝶々曲輪日記 引窓
大関濡髪長五郎(富十郎)は人を殺めて追われる身、ゴザで姿を隠して実母お幸(吉之丞さん)の
家に、逃亡前の暇乞いに訪れます。お幸の義理の息子の女房お早(芝雀さん)は花町出身で
濡髪長五郎と顔見知り。濡髪長五郎はおもてなしの用意ができるまでと二階へ。
お幸の義理の息子の与兵衛(吉右衛門)が客人を連れて帰ってきます。まさに今日、与兵衛はお取
り上げになっていた亡父のお役の跡を継ぐことを許され、十次兵衛を名乗って代官に取り立てられ
たのです。喜ぶ与兵衛とお幸、お早。客人から初仕事の内容を聞く与兵衛はまだ何も知らない。
こっそり聞いている母お幸、妻お早はハラハラしている。その仕事は、殺人犯濡髪長五郎の捕縛。
客人が発ったあと、手水鉢に映る二階の濡髪長五郎の姿を見つける与兵衛。濡髪の絵姿を買い
たいと申し出るお幸。互いに気遣う実の親子と義理の親子。手堅くて安心してみていられた。

南与兵衛後に南方十次兵衛 吉右衛門
女房お早 芝雀
平岡丹平 歌昇
三原伝造 信二郎
母お幸 吉之丞
濡髪長五郎 富十郎

三、 六歌仙容彩
きらびやかな奥座敷風の華やかな舞台セット。金キラピカでちょい成金か(笑)。
舞台の奥を3つに分けて上手が長唄さんの山台、下手が清元社中、中央から業平小町登場。

業平小町
中央奥が開いて小野小町(雀右衛門さん)と 在原業平(梅玉さん)が登場。 美男美女。

文屋
文屋康秀(染五郎さん)と女官たちが太鼓のリズムに乗って、コミカルで楽しい舞踏。恋づくしも
楽しいし、人気モノの文屋は染五郎さんにぴったり、踊りの上手さを堪能。

四、 菅原伝授手習鑑 寺子屋
寺子屋の子供たちが可愛い~。流罪になった菅丞相の家臣武部源蔵(吉右衛門さん)は、妻の
戸浪(魁春さん)と寺子屋を営んでいます。こっそり菅秀才をかくまっているのを知った藤原時平は
菅秀才の首を出せと命じ、菅秀才の顔を知っている臣下の松王丸(幸四郎さん)と春藤玄蕃(段四
郎さん)に首実検させることにします。命を受けた源蔵は寺子屋に戻り悩みます。なんとか身代わりをと悩むところに、今日寺入りした子供がいました。母千代(芝翫さん)に連れられてきた子供は
なかなかの器量。その子供を身替わりにすることにして菅秀才(中村佳奈ちゃん)は押入れに隠し
ておきます。そこへ松王丸(幸四郎さん)と春藤玄蕃(段四郎さん)、子供を返してほしい親たちが
花道から登場。子供を一人づつ寺子屋の奥から呼び、松王丸が首実験して帰すことになりました。
子供たち全員を帰すと、菅秀才の首を出せと詰め寄ります。身代わりの子の首を差し出す源蔵と
妻の戸浪はばれたら切りかかろうと身構えていますがなぜか松王丸は了知して帰っていきます。
実はこの子の親こそ、松王丸だったのです。迎えに来た母千代(芝翫さん)に切りかかろうとする
源蔵。そして事情が明らかになり、わが子を犠牲にせざるを得なかった松王丸の悲痛、親としての
慟哭。松王丸・源蔵両夫妻のつらさ。

松王丸 幸四郎
武部源蔵 吉右衛門
春藤玄蕃 段四郎
延くり与太郎 松江
小太郎 宗生
菅秀才 中村佳奈
百姓吾作 幸右衛門
園生の前 福助
戸浪 魁春
千代 芝翫


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コメント 6

こんばんは~。
舞台写真、最初の1枚をプレゼントしたいな~。
その後、どれだけ増えるか楽しみ(笑)。
夏のにぎやかな感じと違って、今月は落ち着いた演目でしたね。
あぁ、早く感想を仕上げないと、忘れそう~^^;
by (2006-09-19 19:34) 

Ren

舞台写真コレクションの道には踏み込まないようにしようと・・(笑
集め始めちゃったら「もお♪、どおにも止まらない♪」
段四郎さんの時平の隈取の迫力と、3つ子の若々しさが気持ちよくて
今月は「車引」がよかったです!
by Ren (2006-09-21 06:55) 

mami

Renさん、こんばんは。たびたびお邪魔します。
昼の部はどれも見応えがありましたね~。
舞台写真は私も買わないんですが、夜の玉太郎ちゃんのがあって「可愛いな~」と見ていました。いえ、もちろん、買うとしたら吉右衛門様のですけど(笑)。
「車引」では若手三人が立派に勤めていて、二、三十年後にはこの人達で「寺子屋」をやったりするのかなあ、なんて思いながら観ていました。
TBさせていただきます。
by mami (2006-09-29 00:41) 

Ren

mami さん。コメント&TBありがとうございます☆
お返事が大変遅くなってしまってごめんなさい。。。。
「車引」の若手3人、よかったですね。染五郎さんのお声がパパそっくり!
お若い方の成長をこうして見続けられるのは幸せです。
by Ren (2006-10-13 07:45) 

かしまし娘

Ren様、まいど!
>夜の部の「鬼揃紅葉狩」の鬼姿にかなり惹かれたのだが
私は”鬼女の団体写真”に手がのびそうになりました。が!もう「舞台写真は卒業したのよ」と己に言い聞かせ、
筋書が写真付きになるのを待って、歌舞伎座に買いに行きました(笑)
舞台写真って集めたらきりがない~ですよね…。
by かしまし娘 (2006-10-16 10:37) 

Ren

かしまし娘さん、TB&コメントありがとうございます☆
舞台写真はホント、集めたらきりがないので、手を出しません(笑)
そうか!筋書きが写真つきになってから買いにいけばいいんですね!
来月はそうしようっと。
by Ren (2006-10-17 07:03) 

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