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信長/新橋演舞場 [オペラ・バレエ・舞台]

「信長」  http://www.shochiku.co.jp/play/enbujyo/0601/index.html
新橋演舞場   平成18年1月2日(月)~27日(金)
出演
信長 市川 海老蔵
濃姫 純名 りさ
お市 小田 茜
明智 光秀 田辺 誠一
木下 藤吉郎 甲本 雅裕
************************************************************************
1/21(土) 東京は雪。でもがんばって行ってきました。
新橋演舞場平成18年1月公演は、市川海老蔵主演の「信長」。

<ネタバレもあります>

原作:齋藤雅文、演出:西川信廣の舞台は、時代を駆け抜けた武将織田信長と、
信長を取り巻く4人の男女を中心に本能寺の変で信長が没するところまでを描きます。
信長を演じるのは市川海老蔵。歌舞伎「若き日の信長」などでも信長役を演じています。

前半の第一部では、父信秀の死と跡目争い、お濃との出会いから桶狭間の戦いまで。
後半の第二部は、お市を浅井に嫁がせるところから本能寺の変での信長の最後まで。
舞台上部に電光掲示板が設置されて、「1560年、桶狭間の戦い」などと表示されるのが
ちょっと変った趣向というところ。時系列で場面が展開されるのでなくてもわかるとは思うけど・・
場面転換の度に暗転するので間つなぎにちょうど良いかも、と思った。時間の経過を感じさせるため
に暗転させるのかもしれないがちょっちゅう暗くなる。セットは思ったより面白かった。短い時間で
どんどん場面を変えていくあわただしさがあるけれど、美術・大道具さんたちの努力と工夫が
つまってるのだろうなぁ。本当に大変だと思います。

秀吉は、信長の妹お市が欲しくてたまらず、光秀は、日々募りゆくお濃への恋心に苦しみ、
お市の、兄信長への思いは恋とかわらず、お濃はお市のその思いに気づいている。

(松竹HPより)解説にこんな一文があったので4人の絡み合う心情を描いてるのかと思ったのですが
台詞にそれを示唆する場面はあるもののひしひしと伝わってくる迫力は足りなかったという感じ。

田辺 誠一さんは好きな役者さん。海老蔵さんに迫力負けしてて印象が薄くなってしまったが
光秀の知的なイメージにはあってると思う。でも後半でもっといじめられないと「本能寺の変」へ
とつながっていかない。主君を倒す外道になるのだからそれなりの理由がほしかった。
甲本 雅裕さんの秀吉は軽妙なやりとりが舞台をテンポよくしていた。お市への執心ぶりが
台詞にあるが演技は案外あっさりとしていて見た目の良いさっぱりした別人の秀吉だった。
小田 茜さんは可愛い~!信長の大切な妹君という役はぴったりか。兄を思う気位の高い姫の
かわいらしさがよかった。海老蔵さんに負けてない存在感と華やかさでよくがんばっていた。
純名 りさ さん、信長と斉藤道三との対面の場面で台詞かんじゃってましたね。「まむしの娘」
最後は本能寺に光秀の裏切りを伝えにきて信長と一緒に・・・、そういえば蘭丸がほとんど
活躍してない。安土城で太刀を渡す小姓が蘭丸だけれどまったく脇役で寂しい。

海老蔵さんの存在感はすごい、やはり「海老蔵」の名を襲名しただけのことはあるかな、。
今回は歌舞伎じゃないのでマイクを使う場面もあるし、台詞や所作とかも違うのだけれど
やはり歌舞伎で海老蔵さん&菊之助の見たいですね~。演目は何がいいかな。
海老蔵さんは場面ごとに衣装が違い、早変わりではありませんが七変化の楽しみもありました。
最後の本能寺での長い長い立ち回りはお見事!やはり長年の経験が違います。
パァ~っと華がある海老蔵さんが舞台にいる場面といない場との差が大きくなってしまうので
全体の印象としては、どうなんだろう。うん、海老蔵さんのための舞台と考えればいいのか。





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コメント 10

雪待亭

こんにちは。早速お邪魔します。
松竹はたぶん海老&菊、染&孝太郎という路線を決めている気配なので、海老&菊はこれからどんどんいくでしょうね、楽しみです。襲名披露の「助六」でも揚巻が玉様のときはやはり緊張がみえましたが、菊ちゃんのときはリラックスしてノッてやってる感じが伝わってきましたもの。
この「信長」はそれこそ田村正和「乾いて候」とか宝塚の舞台のように、主演が決まっていてのアテ書きですから、まったくおっしゃるとおり「海老蔵のための舞台」と割り切って観るのがベストな楽しみ方だと思います。でも、もうちょっと練ってほしいところは沢山ありましたよね。
by 雪待亭 (2006-01-22 18:17) 

カゲトラ

コメントありがとうございました。
『信長』ご覧になったんですね。
オイラは成田屋ご贔屓でありながら見逃しました。 >_<)
評判を聞くとナカナカ迫力のある信長だそうで、オイラもとればよかったなぁ
と少々後悔しています。 T_T)
今月は仕事をサボッて歌舞伎座の『曽根崎~』を幕見しようかと計画中。
ちょっとの営業のスキマに入れる予定です。

あ、よかったらリンク貼らせてもらっていいっすか???
by カゲトラ (2006-01-22 19:28) 

Ren

雪待亭さん、コメントありがとうございます☆
>海老&菊、染&孝太郎という路線を決めている気配
おぉ!それならばこれからもチャンスはきっとありますね♪楽しみです。
来月の歌舞伎座での玉様&菊之助丈の娘道場寺もとても楽しみです。
そしてこの信長は「アテ書き」だったのですね。すごく納得しました。
いろいろ教えていただいてありがとうございます。またよろしくお願いします。
by Ren (2006-01-22 21:27) 

Ren

カゲトラさん、コメントありがとうございます☆リンクも大歓迎です☆
海老蔵さん、眼力がありますからね~。迫力満点でしたよ。
他の出演者がみんなかすんじゃってましたけど(笑)
マントにリボンシューズという洋装もまた似合ってしまうのも素敵でした。
今月の歌舞伎座はもう行かれそうにないのですが
襲名披露口上のときの襖絵がとても気になっています。南座のは
ものすご~くハデハデですごかったです。じっくり見たかった。。。
by Ren (2006-01-22 21:32) 

こんばんは~。
情報番組で、海老さんの信長メイク見て、濃いな~と思ってったんですが、
光秀が田辺さんじゃ、なおさら濃く見えそうですね(笑)。
どっちかというと、田辺さんのが好き。(そういう問題ではないか。)
by (2006-01-23 22:27) 

Ren

ERUNさん、信長メイク&衣装、すごいですよ、かなり濃い(笑)
劇中でファンへのサービス?純名 りさ が鼓をイヨ~ポン♪ってして
海老様が敦盛の人生五十年を舞い謡う場面があるのですが
そこはさすが歌舞伎役者の存在感でした。
田辺さん私も好きなのに今回は影が薄くてちょっと残念~!
by Ren (2006-01-24 07:13) 

こんばんわ。海老様のための舞台だったようですね。
「助六」に初挑戦した演舞場の舞台のときのオーラがすごかった思い出があります。いつか歌舞伎チャンネルで放送しないかしらん?
by (2006-01-31 20:38) 

Ren

もーもーさん、nice!&コメントありがとうございます~☆
海老さまを生で拝見したのは何年ぶりかだったのですが
存在感はすごかったです。歌舞伎チャンネルで年末に「十二夜」を
放送するとあったので加入しちゃおうか!?と悩みました(笑
by Ren (2006-02-01 07:07) 

satoru

TB、コメントありがとうございます!!
この“信長”の舞台は、海老蔵さんのためでしたねぇ~
オトコのワタシからみても・・・・メヂカラには、迫力感じました!
今度は、海老蔵さんの歌舞伎を観てみたいと思ってます^^
by satoru (2006-02-07 14:57) 

Ren

satoruさん、TB&コメントありがとうございます☆
海老様に気圧されて他の出演者の方の影が薄かったですねぇ。
衣装の変化もみどころで楽しかったです。
ひさしぶりに海老さまの歌舞伎も見たいです。
by Ren (2006-02-07 23:01) 

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