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ボストン美術館所蔵肉筆浮世絵展「江戸の誘惑」 [アート・イベント]

ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展 「江戸の誘惑」
開催期間 2006年10月21日(土)―12月10日(日)
開催場所 江戸東京博物館 1階企画展示室
主 催 財団法人東京都歴史文化財団 江戸東京博物館、ボストン美術館、朝日新聞社
後 援 外務省、文化庁、アメリカ大使館
特別協賛 フィデリティ投信
協 賛 大日本印刷
協 力 日本航空
「江戸の誘惑」HP→ http://www.asahi.com/boston
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10/28(土)
今日は上野で開催中の「ダリ回顧展」を見るつもりだったのだが・・・
うかうかと土曜の昼過ぎに出かけていったらなんと入場に一時間以上も待つというのだ。
たしかに「土日は混雑するので平日の鑑賞をおすすめします」なんて書いてあった。
並んで入場して場内はイモ洗い状態というのでは興を削がれるので日を改めることにして
両国、江戸東京博物館で開催の「肉筆浮世絵、江戸の誘惑」を見ることにした。

「浮世絵」は版画のイメージが強いのだが、こちらは一般に販売され大量生産可能。(それでも
現存するものは数少ないけれど) それとは別に武家や豪商などの注文で制作された肉筆画は
もともとがオーダーの一点もの、それだけに数が非常に少なく貴重な作品です。
今回の展示は、アメリカ・ボストン美術館所蔵の約55,000点の浮世絵コレクションの中から、
江戸時代を代表する浮世絵師たち北斎、歌麿、広重、師宣が描いた肉筆画ばかり、約80点。
明治時代に来日したアメリカ人医師のウィリアム・ビゲロー氏が収集しボストン美術館に寄贈した
膨大な浮世絵コレクションはあまりに点数が多くその全貌が世界にしられることがなかったため
「幻の浮世絵コレクション」と言われてきました。そのコレクションを中心に今回日本に里帰りする
のは、実に1世紀ぶりとの事。日本初公開の大変貴重な作品たちです。

展示作品の説明書きが、「作品の横に小さく」だけじゃなくて前面のガラスにも拡大して掲示して
あるのがとても助かる。人が多くみんなが張り付いててせっかくの説明もまったく見えないなんて
こともよくあるのだ。出品目録と確認するのにもせめて番号が見えればと思っていたので。
まず眼をひくのが北斎の幟(のぼり)。朱書きで五月節句の時に飾られたらしいです。1805年
二百年以上前の作品なんですが痛みも少なく大変きれいな状態です。
提灯絵(龍虎)(龍蛇)は、それが残っていることすら驚きでした。鳳凰図屏風は目つきの悪い鳳凰
詳細に書き込まれた羽の模様、長く伸びる尾羽。じっと眺めていると動き出しそうな気配です。
鳥山石燕の百鬼夜行図巻はとても楽しい、遊び心いっぱいだし、日本の妖怪のルーツかな。
美人図、吉原、遊女と禿、花魁道中、着物の柄や季節の草花、江戸時代の生活の雰囲気が
生き生きと描かれている作品群に大満足。

江戸東京博物館HPは→ http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/

もっと知りたい葛飾北斎―生涯と作品

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  • 作者: 永田 生慈
  • 出版社/メーカー: 東京美術
  • 発売日: 2005/08
  • メディア: 単行本


北斎妖怪百景

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  • 作者: 京極 夏彦
  • 出版社/メーカー: 国書刊行会
  • 発売日: 2004/07
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鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集

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  • 作者: 鳥山 石燕
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2005/07/23
  • メディア: 文庫


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コメント 8

これ観に行きたかったんですよ~。でも、ちと遠い。
角川ソフィア文庫の「鳥山石燕画図百鬼夜行全画集」を購入した妖怪好きとしては、是非是非、本物も拝みたかったです。
by (2006-11-04 18:02) 

Ren

ERUN さん、☆今度はいつ本物が見れるかわからないので、ぜひ!
グッズ売り場には妖怪本コーナーがありましたよ。配送してくれるというので
大判の妖怪大全に、ぐらぐら~っとなりましたがぐっと踏みとどまりました。
「鳥山石燕画図百鬼夜行全画集」私も持ってます(笑)
by Ren (2006-11-05 10:19) 

mami

Renさん、こんばんは。
とっても楽しくて見応えのある展覧会でしたね。
北斎の「鳳凰図屏風」は、確かに目つき悪くて、こんなの枕元に置いたら変な夢見そう~、って感じでした。
妖怪の絵も楽しかったです。江戸時代の人の想像力ってすごいですね。
TBさせていただきます。
by mami (2006-11-08 23:39) 

Ren

mami さん、いつもありがとうございます☆
それにしてもすばらしいコレクションがアメリカにあるんですねぇ。
今度日本に来るのはいつになるかわからないのでしっかり堪能しました。
by Ren (2006-11-11 12:12) 

ちゅうちゃん

こんにちは。 「江戸の誘惑」名古屋からスタートしたようで、私はお盆に
名古屋ボストン美術館で見ました。 すごく混んでいて、小さな美術館なので入場制限があり入館に25分ほどかかりました。みんなガラスに張り付いてたような・・・(特に巻物は見るのに時間がかかりました)
グッズ売り場も「これだけ~??」といった感じで、妖怪本コーナーがあったとは さすがに東京は規模が大きくなっているのですね。 
作品はどれもこれもすばらしく、大変感銘いたしました。図録も大満足しています。 これだけのコレクションの展示は次回はいつという当てはなさそうなので必見ですよね!!
by ちゅうちゃん (2006-11-14 11:05) 

こんにちは!私もこれから見に行く予定です~。
その前に~~、RENさんのHPでちょっとお勉強です。
うう~~、楽しみです♪
by (2006-11-18 22:07) 

Ren

ちゅうちゃん さん、よくぞこんなに!というくらいたくさんの肉筆画に
圧倒されました。本当に次はいったいいつ見ることができるんだろう?です。
東京会場の江戸東京博物館は、それほど混雑しないのでいいんです。
じっくり見て回ったのでけっこう時間がかかりました。。
by Ren (2006-11-19 18:09) 

Ren

チョンス さん、いつもありがとうございます☆
こんなにたくさんの「肉筆画が存在するんだ」というのが驚きです。
一点ものだけに繊細に彩色されていて、筆致のやわらかさなどが
本当にすばらしかったです。楽しんできてくださいね!
by Ren (2006-11-19 18:11) 

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